ゲントウキ / さらば!

drkcs2004-12-20


こんなレビュー書いてるだけあってたぶん人よりはたくさん音楽を聴いていて、ちょっとだけ耳年増なんだと思うんだけど、だからこそよくある音では飽き足らなくなってしまっていて、いつも刺激に飢えてるんです。だからいつも変わった新人はいないかなぁ、って探してしまうし、独創性というベクトルでの価値判断にウェイトが大きくなってしまう。自省を込めて言えば、そうなってしまうと客観的判断ができなくなってしまうんですよ。だからレビューって難しいんですよね。あまりに主観的になってしまうとそれはただの自慰行為だし、かといってあまりに客観的すぎるとちっとも面白くないわけで。だけど結局たかがブログのレビューだし、オナニーでいっか、ってなっちゃうんですけどね。

ゲントウキはそんな僕にとってとっておきのネタの一つです(笑)。なんでもっと売れないのか、客観的に考えればたくさん理由はあるんだろうけど、もう毒されちゃってるんで。あぁ、フェチって言えばいいのかな。ゲントウキが気持ちいいのは、音のクオリティーの高さ。彼らもまた山下達郎のようなポップスオタクなんだろうな。目指す音がはっきりしてるし、すでに完成されてしまっている。その完成度に毎度惚れ惚れしちゃうんだよなぁ。ただそういうバンドは得てして売れないんですよ。ROUND TABLE然り、NONA REEVES然り。僕自身も完成度の高いバンドも好きだし、まだまだ成長途中のバンドも好き。実力と人気の因果関係って複雑なんだろうな。

ASIN:B0002XVUKO