Chara / A Scenery Like Me

drkcs2004-02-16

デビューアルバム「Sweet」(91’)から、YEN TOWN BAND(結婚、出産)以前の4thアルバム「Happy Toy」(94’)までの根強くファンから愛され続けている“アーリーチャラ”の名曲たちに現在のCharaとバンドが新たな息吹を吹き込んだセルフカバーアルバム。アーティストCharaの潜在能力が見事に発揮されたセルフプロデュースによる、まさに「CHARA NAKED」とも呼べる名盤が誕生!アートディレクターに夫でもある俳優・浅野忠信氏、またコーラスには娘や息子が参加するなど、アーティストCharaをあたたかく見守り続ける家族の強力なサポートを得たスペシャルな内容に加え、今も尚時代をリードするこだわりのサウンド。新曲「青」「愛の飛行船」の2曲も収録。 ―――公式HPより

てなことで。アーリーチャラって表現が気に入ってしまいました(笑)。まさに出産前までのCharaを聞きに聞きまくった僕としては、複雑な心境でこのアルバムを待ってました。というのも、まさに「アーリーチャラ」とそれ以降の売れてからのチャラは明らかに路線が違うんです。初期はかなりポップな曲にこれでもかってほど淋しくそれでいて健気な「女の子」の微妙な感情を歌詞として乗せてるのが特徴的だったんです。歌い方ももっと尖ってたし。でも今はポップというよりアコースティック、歌詞は愛と幸せに満ちあふれていて、歌い方は悪く言えばふにゃふにゃ。なんて分かりやすいんですかねぇ。私生活がそのまま音楽生活。等身大なのはとってもいいことだと思うんだけど、こうも幸せオーラ出されるとねぇ。ぼかぁそんなに幸せじゃないんで。エモ野郎だし(苦笑)。チャラの路線変更の境って、ほんとにいろんな事が重ねってて、何か一つがきっかけってわけじゃないんですよね。結婚、出産、映画(¥EN TOWN)もそうだし、サウンド的には何よりもアーリーチャラ時代の相棒・浅田祐介氏と組まなくなったことですね。結局チャラファンでもありながら、U-SUKEファンだったもんで…。

前置きが長くなってしまいましたが、ようは、お気に入りのアーリーチャラを今のチャラがやったらどうなるか、容易に想像付いてしまうんですよ…。しかもアーリーチャラファンとしては、それを果たして喜んでいいものなのか。

で、聞いてみると、これがまた予想を1mmも裏切らないサウンド。いやー、ちょっとは裏切ってくれよぉ。ま、アーリーチャラやるったって、選曲が選曲でしたからねぇ。ほとんどが元々バラード曲。今のチャラ風にアレンジしやすい曲ばかり。唯一ポップ曲だった「罪深く愛してよ」も、ばりばりなアコースティックアレンジに。今のチャラファンは「昔の曲よりいい」なんてほざいてるんでしょうね。そんな幸せそうな声で、超淋名曲「Break These Chain」を歌わんでくれよー(泣)。「あの時計の下で」や「恋をした」のようなドギツイ曲はもう演らんのでしょうね。いまだに4thまでの古いCDまでで止まってます(笑)。

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