くるり / ロックンロール

drkcs2004-02-14


なんで今まであんまりくるりを聞かなかったんだろう、って反省してます(笑)。

自分でもなんというか、斬新的な革新的なものを欲する時期と普遍的な恒久的なものを欲する時期が交互に来るんですけどね。そのバイオリズムとくるりの曲が出るタイミングがたまたま合わなかったんでしょうね。僕の中ではくるりの音はとっても普遍的です。どうも理科系な僕は、音楽をすぐ分解しちゃうんです。リズムはどう、メロディはこう、ボーカルは、ギターは、リリックは、って。そうやって聞くとくるりの音はなんも目新しくはないし、突出してるわけでもない。もちろん、文学的なリリックはいいんだけど、くるりフォロワーなのかどうか知りませんが、エモが世に認知されてからあんまり珍しくなくなったって言うか、たとえばナンバガの方がとってもトリッキーで突出してるんですよ。突出してるほど、すげぇって思っちゃう単純な性格なんで。

ただこの曲聞いていて、不意に、くるりは普遍的スタンダードなんだって気づいた瞬間、なんかガーンと脳天叩かれてしまいました。バラして聞いてはいけないんだって。全てのパートが協調とハーモニーによって完全に完成されていて、その行間にこそくるりの神髄があるんだって。あぁ、そうかだから文学的ロックなんだっていうことをやっと認識できた気がします。小説やエッセイではなく、「詩」。こういう表現のことを「詞」でしか考えてませんでした。「曲」全体が「詩」を構成しているんですね。うーん、相変わらず浅はかな自分。反省。

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