くるり / アンテナ

drkcs2004-03-19


3月は日記が進みませんです。なぜって、これしか聞いてないもんで…(^^; じゃあ早く書けよって言われそうですが、なかなかどうして言葉でエクスプレスできないんですよ。いつもみたいに軽く感じたままのインスピレーションを書き連ねちゃいけないような(いつもそうだったのか?)、すごく大事なものがあまりにもギューギューに詰まってて簡単に評価なんか下しちゃいけないようなプレッシャーに襲われてしまうんです。それほどにこのアルバムは素晴らしいです。だから今回はあんまり内容には突っ込まずに書きます(苦笑)。
これほど「アルバム」らしい「アルバム」を作れるバンドってあんまりいなくなってしまいましたよね。たぶんレコードからCDに変わってからだんだんとそうなっていった気がします。CDって聞きたくない曲を簡単に飛ばせちゃうんですよね。だから好きな曲嫌いな曲混在してるアルバムでもなんとなく許せちゃうように(自分は)なってきちゃってます。でもレコードの頃って少なくとも片面は必ず通して聞くわけで、シャッフルプレイなんてもんもなかったし。だからやっぱりアルバムってのは通して聞けるってのが評価としての最低限且つ最大のポイントだと思うんです。その点このアンテナは十二分にこの条件を満たしています。
もうひとつ、このアルバムで大事なエレメントは新加入のクリストファーです。たぶんアメリカ人だろうなと思っていたら、やっぱりそうみたいですね。僕はR.E.M.をこの上なく愛してますんで、アメリ中南部的匂いプンプンなこういうサウンドアプローチにめちゃくちゃ弱いんですよ。でもただのサウスロック傾倒な音ではないのがさすがはくるり。あくまでくるりが育ててきた日本語と日本文化を大切にした音がベースであって、これにサウスロックエレメントを加えるという、それだけ書くとあまりにも異質ではちゃめちゃになりそうな感じもするんですが、ところがどっこい、はまりにはまってるじゃないですか。まるでこういう音楽ジャンルがもうずっと昔からあったんじゃないかって思うほど、すでに確立した、でも全くの新しい音。スマップ的に言えば(笑)、すでにくるりはオンリーワンな存在に達してしまいました。末恐ろしいバンドです。

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